1月4日の大発会からスタートを切った今年の株式投資相場。よく考えてみるとまだ約1ヶ月しか経っていないのだが、今日までの約2ヶ月間の時間を異様に長く感じているのは俺だけではないはずだ。
気分的にはもう何ヶ月も経っているような感覚すらある。それもそのはず。今年の相場は開始早々からまさに波瀾万丈な展開となっているからではないだろうか。そこで今回、2016年1月の相場がどのような展開となっていたのかを改めて振り返ってみよう。
2016年のテーマ株が大暴騰
多くのメディアでは年明早々に「日経平均株価は戦後初となる5日連続下落」「中国経済の崩壊の危機」「日本株は急落続く」「日経平均株価が1万7000円台を割込む」「経済好転の糸口見えず」などといったネガティブなニュースばかりが流れていた。もちろん経済全体という大きな視点で日経平均株価を中心に見ればこれらの報道は決して間違ったことは言っていないのだが、それにしても”まるで不安感を煽る”ような報道ばかりだと俺はずっと感じていた。
このようなマイナス面だけを取り上げている報道しか見ていなかったら「今年は悪相場だ…」としか思えなかったが、日経平均株価が5日連続下落している間にも、力強く株価を連騰させ、短期間で大幅に株価を上昇させている銘柄が数多くあるというのが事実。実際にどのような銘柄が実際に急騰していたのかというと、当然ご存知の方も多いと思うが「2016年に急騰しているのはテーマ株だ!」と声を大にして言いたい。今急騰しているテーマから次のテーマへと目まぐるしく循環し、関心が集まった2016年のテーマ株は次々と株価を暴騰させているのだ。
テーマ株は次々と急騰
年明け早々から[ドローン関連銘柄]や[LINE関連銘柄]が軒並み急騰。そして現在までに今年最も株価が上がっていると言っても過言ではない[フィンテック関連銘柄]の大暴騰が続き、多くのフィンテック企業が株価が倍以上になった。昨年に引き続き[自動運転車関連銘柄]の物色も強く盛り上がりを見せている。
新たな2016年のテーマ株
さらには新たな2016年のテーマ株として、[AR/VR関連銘柄]も某証券メディアに大々的に取り上げられたことで投資家の関心を集め株価を急騰させた。直近で言えば、総務省による5G回線への取組に関する報道から[5G関連銘柄]も急騰。日銀金融政策決定会合の発表内容の影響から[マイナス金利関連銘柄]にも資金が集中した。これらのテーマ株は、2016年のテーマ株にあたると言っても過言ではないだろう。
つまり、2016年のテーマ株という概念を強く意識して2016年1月〜の相場を振り返ってみると、将来の材料性が豊富な次世代テクノロジー系のテーマ株や、政府機関の発表や国策と連動するテーマ株が怒濤の勢いで盛り上がりを見せているということ。下落ばかりで上昇期待値が弱い大型株から資金は次々と抜け、空売り比率も増えてきたことで、”行き場を失った買いのエネルギー”の向かう先は、材料性が高いテーマ株に集中していったのだ。1月の値上がり銘柄ランキング上位に並ぶ銘柄を改めて分析するとその流れがよくわかるはずだ。
バフェットから学ぶテーマ株
2016年のテーマ株を知り、今現在までの相場動向を総括すると、テクニカルだけでは通用しない相場であり、将来的な材料性まで先読みした企業調査、市場調査がしっかりとできているかどうかが勝敗をわける鍵になっていると強く感じている。
そして、ここから先の相場を攻略するためには、敬愛するウォーレン・バフェット氏の言葉を拝借するが「株券ではなく、企業のビジネスを買うという投資姿勢が必要」ということなのではないだろうか。
特に、人工知能・ロボット・ドローン・IoT・フィンテック・現実拡張(AR)といった注目増加中の次世代テクノロジー企業に投資を行うのであれば、まずはその企業の事業内容を熟知し、マーケットの現状を把握してから投資を行うことで、あなたの株式投資がより堅実かつ自信に満ちた強固なモノへと成長していくだろう。
2016年のテーマ株で大きな利益を狙うためにも、ウォーレン・バフェットの投資哲学が今こそ役に立つ時だ。