中国を中心に、毎年1月から2月の間に「旧正月」と呼ばれる長期連休が設定されている。そのため、海外へ出かける人も多く、日本へも数多くの観光客が訪れる。そこで今回は、旧正月で良い影響を受けそうな春節関連銘柄を紹介する。
目次
春節(旧正月)
旧正月とは、旧暦で設定された正月(1月1日)のことだ。旧暦は、東アジアで多く使われている。日本でも、明治時代の後期までは、旧暦が使われていた。
この旧正月だが、1月21日~2月20日の間で設定されているため、毎年日付は変わる。そのため、日本みたいに、毎年1月1日~3日まで休みというように、固定されているわけではない。
旧正月が訪れると、とにかく中国国内から、目まぐるしい数の人が移動する。そのため、飛行機や電車など、満席状態になっていることが多い。そのため、この時期に中国へ旅行しに行くと、とんでもない目に遭うかもしれない。日本にも、たくさんの観光客が訪れるため、東京や大阪など、大都市は中国人でごった返す時期だと言えるだろう。
旧正月の影響は韓国にも
韓国にある「仁川空港」では、旧正月中の利用者の人数が、過去最大になったと発表された。ちなみに、旧正月の連休中における、1日あたりの人数が、17万人を超える。ちなみに、成田空港が1日あたり10万人前後の利用のため、相当な数だということが分かる。
しかも、旧正月期間中と比べても、10%前後利用者数が増えていると言われている。つまり、1万7千人ほど、利用者数が増えたことになるのだ。航空機の運航便の数も1日に1000回近かったというから、フル回転していたのだろう。
ただ、最近では、韓国の大統領問題もあり、国としてはボロボロの状況だ。旧正月を利用し、韓国への観光客アップにつながるようにしていきたいものだ。来年以降も、さらに利用客の数が増えることを期待したいと思う。
旧正月がデメリットを与える場合も
旧正月は、中国を中心に消費を促すため、経済的効果は非常に高いだろう。しかし、その反面、デメリットとなることもある。私が特に、身近に感じることは、飛行機利用時の運賃だ。
特に、LCCの場合は、残席数によって運賃が決まることも多い。成田や大阪、福岡などからLCCの国内便に乗り継いで、観光地へ移動する中国人が増えれば、いつも数千円で乗っていた飛行機も2万円近くまで跳ね上がる場合もあるのだ。
そのほかに挙げられるのが、観光地の混雑だ。特に、ディズニーランドなどUSJなど、遊園地には、たくさんの中国人観客が訪れるかもしれない。そのため、乗り物に乗りたくても、長時間待たなければいけないことも予想される。
ただ、その反面、日本の会社からすれば、売り上げを上げる絶好のチャンスになる場合もあるため、嬉しいことなのかもしれない。
注目の春節関連銘柄
俺が注目する春節関連銘柄を紹介するのでしっかり覚えてもらいたい。
【9201】日本航空
まず紹介するのが「JAL」こと日本航空だ。これは、国内でも大手の航空会社であり、海外にもたくさんの便を運航している。しかも、LCCの航空会社である、「ジェットスター」とも共同運航をしているため、恩恵を受けやすいだろう。
【9202】ANAホールディングス
全日本航空こと「ANA」も、飛行機会社だ。これも、日本航空と並ぶ2大巨頭だ。この航空会社は、LCCの航空会社である「PEACH」だけではなく、「Air Do」や「スターフライヤー」とも共同運航していることから、良い影響がもらえるだろう。
【9020】東日本旅客鉄道
横浜や東京から東北にかけて鉄道を通しているのがJR東日本こと「東日本旅客鉄道」だ。特に、山手線や京浜東北線、さらに、「成田エクスプレス」による収益は増えるかもしれない。また、ディズニーランド周辺にもJRの駅があることから良い結果が出ると思う。
【9142】九州旅客鉄道
JR九州こと「九州旅客鉄道」は、九州全域に電車を通している。特に、福岡は中国からも比較的近いことから、利用者数が多い。しかも、JR駅沿線の不動産開発も行っているため、ホテルなどに呼び込めば、さらに収益アップも見込めるだろう。
【4661】オリエンタルランド
東京ディズニーリゾートを運営している会社が「オリエンタルランド」だ。この時期は、子供連れを中心に訪れる中国人も多いことが予想される。入場増につながれば、業績もアップするはずだ。ただUSJに押され気味なため、期待しすぎるのは良くないだろう。
【9009】京成電鉄
成田空港から上野や押上を結んでいるのが「京成電鉄」だ。成田空港には、JRも通っているが、京成電鉄の方が運行本数が多いのだ。しかも、成田空港からは京成バスも運行しているため、相当、恩恵を受ける会社だと言っても過言ではないだろう。
【4755】楽天
最後に紹介するのが、世界中に展開している「楽天」だ。このサイトを使って、ホテルや航空券の予約をする中国人もきっといるはずだ。さらに、楽天会員であれば、貯まった楽天ポイントを使い、買い物をする人も、いることが予想されるためおすすめした。
まとめ
旧正月は、毎年訪れるビッグイベントだ。短期的な株投資には、最高の指標だと言えるだろう。ただし、旧正月によって、悪影響を受ける会社もあることを忘れてはならない。無理しない程度で、株投資を行なっていくことを心がけると良いだろう。