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大阪万博関連銘柄
ごきげんよう、株王獅子丸だ。
大阪府と日本政府は、2025年万博の大阪開催を目指すことで一致したぞ。日本では1970年の大阪万博のほか、2005年には愛知万博(愛・地球博)が開催されるなど、万博開催実績を持っている。仏・パリと競合し誘致へのハードルは高いが、大阪万博が実現すれば関西経済の活性化に大きく寄与する。このことでにわかに大阪万博関連銘柄が動意づいている。
これが大阪万博関連銘柄リストだ
まずは注目度が高まっている大阪万博関連銘柄を下記にまとめた。各種の大阪万博関連銘柄に対する個人的な見解や分析も交えて紹介しておく。
【9045】京阪ホールディングス
大阪・淀屋橋と京都を結ぶ路線を保有している。無料で優れた設備の特急に乗車できる点が魅力だ。京阪電車は2008年に中之島線開業を迎えたが、利用は低迷している。大阪万博を機に夢洲付近まで中之島線が延伸となれば、路線の活性化が期待される。
【9021】JR西日本
JR西日本は、山陽新幹線や大阪環状線で収益を確保している。大阪万博開催時には桜島線(ゆめ咲線)の延伸が検討されている。ゆめ咲線はすでにUSJの好調により乗客数が多いが、万博開催でさらに利用者が増えることが期待される。京阪電車と異なり、大阪駅への直通列車を運転できるメリットがある。
【9353】桜島埠頭
大阪で倉庫業を営む企業である。大阪万博をきっかけに大阪湾の埋立地の活用が進めば、桜島埠頭の物流ビジネスにも役立つインフラ整備が行われる可能性がある。地価が高騰すれば保有する土地の評価益も見込めるため、大阪万博誘致成功が望まれる。
【6418】日本金銭機械
紙幣の識別機ビジネスに取り組んでいる。大阪万博開催となれば、大阪へのカジノ誘致の可能性も高まる。日本金銭機械はアメリカのカジノ施設向けの機械を納入しており、日本でもカジノ施設が整備されるとなれば、多くの需要取り込みが見込まれる。
【1815】鉄建
国内外でインフラ整備やマンション建設ビジネスに取り組んでいる。大阪万博開催に伴う鉄道延伸時には、工事の受注が期待される。特にJR向けの鉄道建設ビジネスに取り組んでいることから、JR桜島線延伸となった場合には大きな恩恵を受ける可能性がある。
【9042】阪急阪神ホールディングス
買収危機にさらされた阪神を阪急が救済し、阪神間で競合する2私鉄を傘下に収めることとなったHDである。阪急はなにわ筋線整備構想に参加を表明しており、大阪万博開催で関空アクセス改善の議論が進めば、阪急にも恩恵がもたらされうる。
【9044】南海電気鉄道
JR西日本と共に、関空アクセスに利用される鉄道会社である。JRと比べて難波―関空間のアクセス利便性が優れている。また、ラッシュ時に阪和線の混雑に苦しむJR西に対して、南海は相対的に輸送力に余裕がある。大阪万博開催で関空経由の観光客が増えれば、南海が需要を取り込みやすい。
大阪万博開催で関西の鉄道網が強化される可能性
大阪万博が実現すれば、夢洲付近の交通アクセスを改良する必要がある。具体的には、鉄道の延伸がなされる可能性が高い。最初に考えられるのが、大阪市営地下鉄中央線の延伸である。
万博開催期間は約半年であり、万博後も利用客を見込めるかどうかなど課題はあるが、大阪ではカジノ誘致も検討しており、夢洲と周辺エリアへの交通需要が高まる可能性がある。大阪市営地下鉄のほか、USJの最寄り駅を抱えるJR桜島線(ゆめ咲線)や、収益改善が課題の京阪中之島線の延伸も否定できない。
関西では阪神なんば線の開業やなにわ筋線構想の進展など、大阪都市エリアでの鉄道網が強化される流れが続いている。観光客の利便性を高める鉄道整備が、大阪万博開催で後押しされるか注目したい。
大阪万博開催でカジノ誘致につながれば観光地としての魅力アップも
大阪万博の誘致に成功すれば、跡地や周辺用地をカジノ施設に転用できる。カジノ誘致には大阪市・大阪府も前向きに検討しているほか、観光産業の発展を目指す国も、日本へのカジノ誘致に取り組む姿勢を示している。
カジノはギャンブル依存症の患者を増加させるなどとして批判の声も上がっているが、シンガポールなどカジノ施設整備によって観光産業を振興させている国もある。日本では人口減少が進んでいることから観光産業の育成は急務であり、おりしも訪日外客数は右肩上がりだ。
大阪万博向けにインフラ整備が行われれば、カジノ施設整備にかかるコストの削減にもつながる。まずは万博誘致を成功させて大阪の魅力や利便性を観光客にアピールし、その後、インフラをカジノ施設向けに転用すれば、万博が「負の遺産」を生むリスクを下げることも可能だ。
大阪万博関連銘柄まとめ
大阪万博開催が実現すれば、大阪エリアの再開発の加速が予想される。カジノ誘致の可能性とも相まって関連銘柄への資金流入が期待される。